高知県が提唱する二段階移住を行うことで、都市部から地方への移住で発生しやすい理想と現実のギャップを埋めることにつながります。
本記事では二段階移住に焦点を当て、メリット・デメリット・流れ・成功させるためのポイントについて解説します。「地方への移住を検討している」「中土佐町に移住したい」などとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
二段階移住とは
二段階移住とは、まず比較的都市部に移住・滞在し、そこを拠点として各地を巡りながら理想に近い最終的な居住地を見つけていく移住の形を指します。例えば高知県においては以下のパターンが考えられます。
・第一段階:高知市に移住・滞在しながら自分に合った地域を探す
・第二段階:高知市以外の市町村に移住する
まず県内でも人口が多くインフラも整った高知市に移住。その後、高知市と各地域の移住相談窓口と連携しながら自治体をめぐり、自分に合う場所を見つけた後に本格的な移住をします。
二段階移住は高知県が新しい移住のパターンとして提唱しました。2018年4月からは、高知県内34市町村で形成する「れんけいこうち広域都市圏」にて「こうち二段階移住」の取組を開始しています。
※参照元:高知家で暮らす。(https://kochi-iju.jp/)
二段階移住のメリット
二段階移住は主に以下のメリットがあり推奨されます。
・地方の暮らしを肌で体験できる
・最終移住地をじっくり検討できる
・コミュニティをつくりやすい
それぞれ具体的に解説します。
地方の暮らしを肌で体験できる
東京や大阪などの都市圏と地方では暮らしが大きく異なります。都市圏に住んでいた移住希望者がいきなり人口数千人~数万人規模の地域に移住すると、都会と地方のギャップを強く感じ生活が苦しくなるケースは少なくありません。
移住において理想と現実のかい離はしばしば起こります。そこで二段階移住を実行し、まずは都市機能のある地域に段階的に移住することで、「地方暮らしってこんな感じなんだ」と徐々に理解していくことが可能となります。
インターネットで集める情報では分からない地方の暮らしを肌で体験できる点では、堅実な移住手法といえるでしょう。
最終移住地をじっくり検討できる
地方での生活に憧れは持っていても、実際に足を運び、数日間だけでも生活をしてみないことにはその土地に自分が合っているかどうか分かりづらいです。二段階移住には時間的制約がありません。自分のペースで時間をかけて現地に足を運び、理想の移住先や住まい・しごとを探すことができます。
また移住先に少しずつ馴染みながら、途中で「合わない」と感じたらすぐに変更できる点も魅力的です。いきなり住居を購入してしまうと、その場所から離れたくなっても「すぐに」とはいきません。賃貸物件や移住体験住宅など仮の住居を用意して一定期間生活ができるのも、二段階移住ならではです。
コミュニティをつくりやすい
移住希望者からよく聞く不安として「人間関係の構築」「地域の人々に馴染めるかどうか」といったように、コミュニティに対する心配があります。たしかに都市部から移住してきて、その地域に知り合いがいない場合には不安になるでしょう。
二段階移住では、第一段階で情報収集を行う際に移住相談員や地元の人々と知り合うことができます。また第一段階ではじめた仕事や趣味を通じて同僚や友達が増えるかもしれません。知り合いが増えれば、インターネットにはない現地の人だからこそ知る情報を得ることができます。加えて何かあったときにはサポートもしてくれるでしょう。
二段階移住を進める中で得た人間関係を活用して、最終移住地でのコミュニティに早く馴染める点は大きなメリットです。
二段階移住のデメリット
一方で、二段階移住にはデメリットもあります。
・時間がかかる
・費用がかかる
それぞれ詳細にみていきましょう。
時間がかかる
直接最終移住地に引っ越しをしないため、二段階移住は時間がかかります。早いケースでは数か月で二段階移住が完了しますが、数年かかることも珍しくありません。さらに子どもの進学や出産などライフスタイルの変化に合わせようとすると、適切な引っ越しのタイミングを逃してしまうリスクもあります。
費用がかかる
通常の移住では引っ越しが1回で済みますが、二段階移住では2回必要です。また物件契約時の初期費用も2倍かかってしまいます。都市部と候補地で二拠点生活をする場合では、両方の家賃も発生するでしょう。通常の移住よりも、2倍程度の費用がかかると見込んで資金を用意しておくことをおすすめします。
二段階移住の流れ
細かい部分は人によって異なりますが、大枠では二段階移住は以下の流れで進みます。最終移住地が中土佐町のケースでみてみましょう。
1.高知市に移住・滞在をする
2.サポートを受けながらずっと住み続けたい場所を探す
3.移住相談窓口に相談しながら中土佐町の情報を収集する
4.中土佐町での生活スタート!
中土佐町以外の地域でもこの流れは変わりません。ぜひ参考にしてください。
二段階移住を成功させるポイント
二段階移住は都会と地方の生活のギャップを埋められる点で画期的な手法として注目を集めています。一方で、ポイントを押さえなければ上手く移住が進まないリスクが伴います。二段階移住を成功させるためには、まず以下のポイントを押さえておきましょう。
・最終移住地候補へ実際に足を運ぶ
・現地の人に相談して情報を収集する
・補助金や支援を活用する
詳細に解説します。
最終移住地候補へ実際に足を運ぶ
最終移住地候補へは実際に足を運び、現地の生活を肌で感じるようにしましょう。理想は数日間住んでみることです。その土地で生活するイメージをより詳細に理解できます。
賃貸物件がない場合には、移住体験住宅やゲストハウスの利用がおすすめです。
現地の人に相談して情報を収集する
最終移住地を探す際には、現地の人に相談しながら情報を集めましょう。その土地のことを一番知っているのは、その土地に住んでいる人々です。
知り合いがいない、つてがないという場合には、現地の移住相談窓口を利用するのがおすすめです。移住についての悩みをはじめ、住まい、しごと、活用できる補助金などを教えてもらえます。
補助金や支援を活用する
移住に関連する補助金・支援を用意している自治体は少なくありません。年度によって実施の有無が異なるため、Webで検索して調べたり、相談窓口に聞くなどして情報を集めましょう。
高知市からの最終移住地は中土佐町がおすすめ!
二段階移住は特に都市圏から地方に移住する方におすすめの手法です。提唱地である高知県においては県内の市町村が連携し、安心して高知へ移住できるようにサポートしています。確実に移住を成功させるためにも、ぜひご検討ください。
最後に、地方および高知県への移住をご検討中なら中土佐町はいかがでしょうか。県中西部に位置する中土佐町は人口約6,000人程度と小さいながらも、高知がぎゅっとつまった、海・山・川・歴史の魅力あふれる町です。また住民や移住者が豊かに安心して暮らせるよう、充実した補助金や支援制度もご用意しています。
移住は人生を変える大きなイベントです。ぜひさまざまな自治体を比較しながら、自分に合った移住先を探してみてください。そのうえでわたしたちの町がいいなと思っていただけたらとっても嬉しいです。まずは観光訪問や移住相談窓口への連絡などお待ちしています。
あなたを一本釣りしたい!